校長挨拶

 

  •  本校は、昭和5年(1930年)の開校以来、地域とともに歩み、九十年以上の歴史を重ねてきた気仙地区を代表する伝統校です。
     この間、女子バレーボール部の全国高等学校選抜大会における全国制覇、硬式野球部の夏の甲子園大会出場をはじめ、陸上競技部、ソフトテニス部、卓球部などが強豪として名を馳せ、文化部も含め、多くの部が県内はもとより全国の舞台で成果を上げてきました。
     これまでの卒業生は、27,000人を超え、陸前高田市はもとより、広く県内外のあらゆる分野において、めざましい活躍をされています。
     平成23年の東日本大震災津波では校舎全壊の甚大な被害を受けましたが、国内外から多くの支援をいただき、平成27年には新校舎が完成したほか、グラウンドや部室棟など関連施設の整備も進み、申し分のない教育環境が整いました。
     陸前高田市唯一の学校として地元からの期待も大きく、海洋システム科では、陸前高田市の基幹産業である水産業の担い手を育成しているほか、普通科からは地元企業への就職のほか、進学後に地元に戻り、地域の復興に貢献することを多くの生徒が目標としています。
     本校の校訓「至誠・練磨・創造」は、創立60周年を機に制定されました。本校の校歌1番の歌詞にある「はまなすの花ほの赤し」が純真な真心に通じて「至誠」に、2番の歌詞にある「日ごとのつとめいそしまん」が「練磨」に、3番の歌詞にある「日に新しく進みなん」が「創造」に、それぞれつながるものであり、どんなに時代が変わっても、高田高校に学ぶ者の指針であり続けること、また、高田高校の隆盛発展を願って、当時の職員と生徒が一緒になって考え、制定されたものです。
     現在、本校では、課題解決能力を身につけたグローカル人材の育成を目指し、「総合的な探究の時間」に、陸前高田市のほか、立教大学や岩手大学など外部団体の協力もいただきながら、探究的な学習、通称「T×ACTION」に積極的に取り組んでいます。
     創立100周年に向け、高田高校は、校訓「至誠・錬磨・創造」のもと、地元に愛され、世界と繋がる学校として、力強く、歩みを進めてまいります。

                                                                                     岩手県立高田高等学校
                                                                                     校長 菅 野 幸 貴