単位制には『学年』というものがなく、したがって『留年』もありません。修得した単位を積み上げ、74単位以上になれば卒業です。以前の高校や高卒認定試験などで、既にいくつかの単位を持っている人は、一定の条件のもとで、すでに持っている単位に積み上げていくことができます。
通信制は全日制や定時制よりも授業が少ないため、自宅での自学自習を重要視しています。教科書や学習書(通信制向けの参考書)などを活用し、レポートに取り組みながら学力をつけていきます。自分で学習計画をたててレポートを作成し、提出期限までに提出できる人であれば、仕事や子育て、趣味などと学業を両立することも可能です。
通信制は自宅学習が中心ですが、これだけでは単位をとれません。年間行事予定表でスクーリングがある日を時間割で確認して、科目ごとに規定された回数以上出席します。さらに、レポートを規定回数提出して、はじめてテストを受験することができます。また、特別活動(行事、LHRなど)にも、年間10時間以上参加しなければなりません。
通信制の学習は、R・S・Tの3本柱で行われます。
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生徒は1年ごとに受講する科目を自分で選択し、受講することができます(ただし、卒業に必要な科目(必修科目)があるため、好きな科目だけ受講しても卒業できません)。受講している科目によって登校日、登校時間、時間割が一人ひとり異なるため、例えば「今年は時間があるので、日曜日・月曜日に登校して、たくさんの科目を受講しよう」、「今年は仕事が忙しいので、少ない科目をしっかり学習しよう」など、柔軟に学習計画をたてることができます。このため、通信制は全日制・定時制よりも卒業しやすいと考えている人もいますが、自分で学習計画をたてて自主学習できない人、時間割をしっかりと活用できない人にとっては難しいシステムといえます。
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前・後期それぞれ15回程度のスクーリングの中には、遠足や運動会、文化祭などの生徒会行事も含まれています。毎日顔を合わせることがない通信制において、これらの行事は仲間との貴重な交流の時間となっています。
これらは「特別活動」と呼ばれ、年間10時間以上の参加が必要です。もちろん全てに参加しても構いません。