学校長から
2つの文部科学大臣表彰~地域とともに歩む平舘高校~
千葉 賢
平舘高校ホームページにお越しいただきありがとうございます。
本校は、昭和23年7月7日に岩手県沼宮内高等学校定時制課程平舘分校として、平舘小学校の一室を借りて開校し、翌昭和24年4月1日に岩手県立平舘高等学校に昇格独立して以来、幾多の変遷を経て今年度(令和7年度)に学校創立77周年を迎え、令和10年度には岩手県教育委員会と共催で創立80周年記念式典を行う予定です。あらためまして、これまで本校の教育の充実・発展に御理解と多大の御支援をいただきました関係各位の御尽力に心より感謝申し上げます。
本校は創立以来、校訓「開拓者精神」のもと地域の発展に寄与する人材育成を教育の柱とし、「自勝」「自彊」「自立」「自尊」の基本精神を培って参りました。また、学業や部活動、家庭クラブの活躍は各方面から讃えられ平高生の誇りとなっています。特に昨年度末の全国高等学校選抜大会相撲競技においては工藤琉誠選手が個人100kg級全国準優勝を果たしております。またスキー部においてはインターハイに石川岳選手、国スポ大会に石川岳選手、佐々木知洋選手が出場と、八幡平市のお家芸ともいえる2つの競技で本校選手が全国の舞台で活躍できたこと大変うれしく思っています。現在、卒業生は11,000人を超え、全国各地で活躍されているほか、地域においても重要な役割の担い手として広く貢献しておられます。
そして令和6年度には2つの文部科学大臣表彰を受賞する、という栄誉を授かりました。1つは本校鈴木裕介教諭が優秀教員として受賞いたしました。相撲競技の選手育成及び普及推進に関わる取組全般についての業績が認められての表彰です。もう1つは「コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進の取組」に関して表彰です。コミュニティ・スクールとは「学校運営協議会」という組織を設置している学校のことですが、本校は令和3年度からこの学校運営協議会を設置しており、本校の教育活動に関して提案や意見をいただいたり、実際にお手伝いをいただいております。八幡平市教育委員会、商工会、教職経験者、社会教育実践者、福祉施設、企業懇話会、市内中学校長、I-attract代表鈴木様、PTA・同窓会と実に多くの方に委員として活動をしていただいております。平高の特色は「地域との連携・協働」ですが、地域連携において学校運営協議会の存在は欠かせないものとなっております。相撲競技にせよ、地域と学校が結び付いた教育実践にせよどちらも八幡平市が古くから積み上げてきた伝統と実績があるもので、その地域の特色がそのまま今回の2つの文部科学大臣表彰に結び付いているものとありがたく思っております。
残念ながら様々な理由により本校への入学者は年々減少しております。しかし、これまでに培ってきた地域と協働する本校の教育実践は今後も継続されるべきものであり、何より多彩な魅力に溢れた八幡平市での学びの機会はもっと多くの生徒に味わってもらいたいと考えます。そこで今年度も市内中学校及び近隣市町中学校への本校入学に向けた働きかけを進めるとともに、「地域みらい留学」制度を活用して、県外生徒の入学促進を八幡平市様と協働で行います。県内外を問わず多くの生徒が平舘高校と八幡平市で学び、切磋琢磨し合う場を提供することで、地域の発展と未来を担う人材の育成に努めて参ります。引き続きの御支援、御協力をお願いします。