平成30年度 Z星研究調査隊


平成30年度岩手県高等学校文化連盟自然科学専門部高校生セミナーサポート事業
「第12回Z星研究調査隊~第15回サイエンスメイト~《

主催 岩手県高等学校文化連盟自然科学専門部
国立天文台水沢VLBI観測所
NPO法人イーハトーブ宇宙実践センター
日程 平成30年 8月 13日(月)~15日(水)
参加者 7高校・1高専から12吊:岩手県立宮古高等学校(1吊)・岩手県立水沢高等学校(1吊)・
盛岡市立高等学校(1吊)・盛岡中央高等学校(3吊)・国立一関工業高等専門学校(2吊)・
宮城県仙台第一高等学校(1吊)・宮城県古川黎明高等学校(1吊)・
福島東稜高等学校(2吊)
実行体制 引率教諭:水沢高校教諭   高橋 亮(岩手県高等学校文化連盟自然科学専門部、代表)
     盛岡市立高校教諭 小野寺 弘幸
     福島東稜高校教諭 池沢 尉匡、船生 奈津江
チューター:蜂須賀 一也、永山 匠
まとめ役:亀谷 收、広報担当:小澤 友彦
食事、観望会対応:イーハトーブ宇宙実践センター(大江 昌嗣、酒井 栄、花田 英夫、中東 重雄、佐藤 一晶)
概要 平成30年8月に今年も東北各地からとても熱心な高校生と高専生が集まってくれて、盛り上がりました。
選考の結果、岩手県、宮城県、福島県から12吊が参加して、国立天文台水沢VLBI観測所の直径20-m
電波望遠鏡を用いて観測・データ解析を実際に体験しました。新しいメーザー天体の発見に向けて、
VERA計画 で観測する メーザー 天体の探査を行いました。

事前学習:
本番前に事前学習用資料を生徒に送付し、レポートにまとめてもらう課題を出すことは、昨年度教育効果
が十分に認められたため、今年も実施しました。今年は、昨年に増して、提出されたレポートのレベルは
充実していて、良くまとめられていました。生徒の天体観測に対する理解度は高かったと考えています。

観測と解析の状況:
今年も例年の様に水分子が出す波長1.3cmの電波(水メーザー)の探査を行いました。
参加した高校生は2つのグループに分かれて、高校生自ら探査天体を選定し、20-m電波望遠鏡を用いて観測
を行っています。探査計画を立て観測準備から実行・データ解析を行い、結果について検討し、成果をまと
めて発表会を行いました。

A班(チューター:蜂須賀)天の川銀河中心の向こう側の遠方星形成領域にある水メーザー探査:
7吊の生徒が遠方にある分子雲などの情報を基に、天体候補8天体を1天体あたり約2時間ずつ観測しました。
B班(チューター:永山)ミラ型変光星の水メーザー探査:
5吊の生徒が候補天体のうち最終的に15天体を平均30分ずつ観測しました。その結果から検出可能性が高
そうな天体を追加観測しました。

観測結果:
残念ながら、両チームとも新しい水メーザーの検出はできませんでした。それでも、両チームともに考え
ながら天体観測研究をどのように行うのかについて、色々と学ぶことができたようです。

一方、13日に行われたイーハトーブ宇宙実践センターの皆様による星の観望会は、近年になく天候に恵まれ、
大接近中だった火星や木星、土星など星を観察でき、皆、星の魅力を体感できました。

最終日の8月15日の午後には発表会が行われ、高校生がA、B班それぞれの成果を発表しました。
この内容は、地元の胆江日日新聞、岩手日報、岩手日日新聞に記事になりました。
また、8月18日に行われたいわて銀河フェスタ2018でもこの成果報告がされました。

VERA水沢局20m電波望遠鏡の前で
観測計画検討風景(A班) 観測データ解析風景(B班)
観測の合間に行われた観望会の様子。火星など色々な惑星を観察できました
資料
[ポスター (pdfファイル)]

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