7月4日英語プレゼンテーション学年発表会 | ||
3年生が取組むSG課題研究Vは、二年生までの探究の成果を、英語のプレゼンテーションと論文にまとめ、その過程で国際的な発信力の涵養をはかるものです。 その実施に当たっては、昨年度までと同様、英語科の全面的な協力のもとで進められました。 春休み期間を活用し、2学年末から計画的に指導を進めていただいたおかげで、3学年スタート時には英語のプレゼンテーション原稿をほぼ完成した状態まで調えることができ、SG課題研究Vの限られた時数の中でも無理なく準備作業を行うことが可能となりました。 学年発表会に先立ち、6月26日には学年発表会の予選に当たるクラス別発表会を実施しました。3年間踏襲してきた、1学年時におけるクラス単位で行うことを原則としたほか、SGH指定以前から理数分野に関する独自の課題研究を行っているためSG課題研究Uの対象から外れていた理数科についても、3学年の総合的な学習の時間では普通科と合同で英語プレゼンテーションに取り組んでいたことから、発表会を実施、代表班を選出しました。 クラス別発表会、学年発表会ともに、岩手大学の山崎友子名誉教授からのご指導をいただき、各クラスの発表会に一人以上の留学生または英語教育を専門的に学ぶ日本人学生を配置していただきました。彼らに忌憚のない意見や質問をぶつけてもらうことで、質疑応答の場面も充実したものとなりました。記して御礼申し上げます。 7月4日、各クラス代表に選ばれた班による学年発表会を開催しました。代表班および探究の概要は以下のとおりです。 1-M3班「DRAMATIC ATHLETIC」子育て支援、観光、街づくりという3つの課題を同時に解決する方策として、県産木材を活用したアスレチック建設を県・市議会に提案した。2-F1「Research of the Tourism for Foreign Tourists from East Asia」東アジアを念頭に置いたインバウンド対策の一環として、ローカルフードである「じゃじゃめん」を、ピクトグラムを活用して周知する方法を提案した。3-F2「Make good use of JK or DK brand season 2」高校生の視点から街の魅力を国際的に発信する映像を、盛岡市と連携して作成、コンテストに参加し高評価を得た。4-83「The possibility of community」ラグビーワールドカップ2019の県内開催へ向けた機運醸成のため、国際的な展開も視野に入れたSNS上の仮想コミュニティの構築を試みた。5-F1「Let’s make a illumination spot !」盛岡市内の既存のテーマパークを利用し、インバウンド対策にも活用し得る、新たなイルミネーションイベントを企画・提案した。6-F3「Food branding」新たなブランド作物に育成し得ると考えたアロニアの普及促進のために、活用法を考案し、オリジナルのレシピによる商品開発を試みた。7-M5「Food & Agriculture」六次産業化の推進を念頭に置き、盛岡市内の農家が開発した商品を素材として、独自のマーケティング結果に基づくプロモーションに挑んだ。理数科「Effects of Frequency & Chord on Chladni Figure」 音波による振動を可視化したクラドニ図形について、形状のパターンがどのような条件下で現出するのか、実験・考察した。 昨年度までの実践において、英語を用いたプレゼンテーションを行うSG課題研究Vでは、生徒の評価の視点は、ややもすれば発表者の英語の運用能力の高低に偏りがちでした。しかし、今年度の各クラス代表班の発表は、いずれも充実した実践に裏打ちされたものであるところが特徴的です。 SG課題研究V実施初年度の、原稿を見ずにデリバリーすることができる班は数えるほどしかなかった状況を顧みるにつけて、5年間のSGH事業を通して、英語によるプレゼンテーションを全員が行うという文化が、英語の巧拙から一歩進んで、その内容で競い合うことができる程度まで成熟してきたことを実感させられます。 | ||