1 知的障がいの定義
知的障がいとは、
記憶、推理、判断などの知的機能の発達に有意な遅れがみられ、社会生活などへの適応が難しい状態をいいます。(文部科学省HPより)
2 困難な面に対する関わり方のポイント
(1)臨機応変に行動する事が難しい
抽象的な概念やその場の状況の理解が苦手です。
本人の理解の仕方に合わせることや、事前に働きかけて了承をとることが必要です。
(2)判断力が弱い
障がいが重いほど、「わかる力が小さい」ということになります。
「判断の手がかり」を示したり、「手順を追えば確実に正しい結果になる」ように方法を示してあげることが必要です。
その際、その子の読み能力に合わせた方法を取りましょう。
「活動の流れ全体が見えると安心する子」、「一つ一つ追って行く方が安心な子」と子の能力に合わせた方法をとります。
視覚ツールとしてイラストや写真を入れてあげると、読みが苦手な子も安心して活動できます。
(3)依頼心が強い
失敗経験の多さから、自分自身に自信がもてない事が多く、結果として引っ込み思案になったり、人に頼りたがる傾向があります。
自信を持たせるために、失敗してもあまり叱らず励ましましょう。また成功したときは大いにほめてあげましょう。
「やろう」と努力を見せた時に尽かさず褒めると、結果如何に関わらず励みになります。
(4)学習に時間がかかる
すぐにはなかなか覚えられません。何度も繰り返したり、ステップを分けたりと気長に見通しを持って対応していくことが必要です。
自立につなげていくために、お手伝いも並行して行っていきましょう。
(5)こだわりが強い
何度も同じことを繰り返したり、一つのものにこだわることがあります。
周囲が困るようなものについては、環境の見直しを行い、未然にその状況を作らないようにすることが必要です。
(6)コミュニケーションがむずかしい
言語がなかったり、言葉の概念が形成されていない場合は、聞いているように見えても、実際には理解していないということがあります。言葉の理解のしにくさは、絵カードを利用するなど補助的な手段を用いることが有効です。
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