令和３年度黒沢尻工業高校専攻科修了研究作品紹介 ・作品をクリックすると解説が表示されます。 　※個人情報のため個人名は伏せています 自動仕分け装置の設計・製作 ～小型化したバーコード判別装置～ ※（機械）　黒工　電子機械科卒 株式会社デンソー岩手　内定 No.1 　自動車向け電子部品製造を行う企業に内定し入社後は、ウエハ工場内の設備保全を行う予定である。　製造工場では、ウエハ（キャリアケース）を自動搬送、自動仕分けする装置が稼働しており、機械制御の知識・技術、課題解決能力の習得を目的とし本研究をテーマとした。 　ウエハ（キャリアケース）に見立てた箱をバーコードによって自動認識分別し、決められた仕分け棚に格納するものである。装置は搬入部・移動部・格納部で構成され、コンベア・自重落下といった機能がテーブル上で稼働すよう小型化し製作した。 自動切り粉搬送装置の製作 ～３種の材料を判別搬送～ ※（機械）　黒工　電子機械科卒 プランゼージャパン株式会社奧州事業所 No.2 内定企業では、金属材料の中でも難削材と呼ばれる金属を加工している。特に切削加工が多く行われているので、工場では切り粉（切削くず）が多く発生する。これらの切り粉を自動搬送することで加工効率を上げることができると考え、研究テーマに設定した。 　ガジェットによる切り粉の材質判別を可能とし、３種類を判別してスクラップ置き場まで搬送することができる。制御関係を簡潔にするために切り粉の排出機構には絡繰りを組み込んだ。機体の制御にはArduinoを使用し、チャタリングやモータのノイズに注意し製作した。 自動ねじ判別仕分け機の設計・製作 ～Raspberrypiを用いたカメラとセンサー等の並列処理～ ※（機械）　黒工 電子機械科卒 シチズンマシナリー株式会社 No.3 　工作機械の一つである、CNC旋盤を製造している会社に内定している。CNC旋盤は自動車部品や医療機器など各種部品を製造する際に使用される。CNC旋盤や加工機械には多くのネジが使われている。製造中などにネジが混在した際、仕分けるとなると作業効率が悪くなる。そこで仕分ける工程を自動化する装置を製作すれば、作業環境の改善や作業効率の向上できると考え、研究テーマに設定した。 　　装置はRaspberry Piを使用しプログラミングソフトはPythonを使用している。カメラ制御を使いリアルタイムで画像処理し、画像は二値化によって白と黒の二色になり、互いの面積の割合からネジを判別している。画像の撮影やモーターなどの制御は全て並列処理をおこない、センサーにて物体検知しモーターを停止・撮影、画像処理で条件確認後エアーの制御する装置を製作した。　センサーでの物体検知を一時的に無視し、モーターを再始動させるプログラムに苦労したが、センサーの状態をリセットさせるプログラムを考え修正することができた。 遠隔監視ができる3Dプリンタの製作 ～Arduinoを用いたMarlinファイルの応用～ ※（機械）　黒工　材料技術科卒 富士フイルムヘルスケアマニュファクチャリング株式会社　内定 No.4 　内定企業は医療機器の組み立てを行う会社である。組み立てを行う際に使用する冶具を3Dプリンターで製作している。しかし3Dプリンタで治具を製作している間は別の作業をしており、実際に造形を見ていることができない。そこでカメラを利用して、遠隔監視することにより途中で造形失敗した治具や3Dプリンタ自体の異変に気付くことができフィラメントのコストを削減できると考えテーマに設定した。 　製作した3Dプリンターは、CADで設計した治具の製作が可能であることは勿論、精度を±0.5㎜に抑えた。また、２台のカメラで遠隔監視ができ、動画保存（SDカードを使用）も可能。仮に故障した際にも映像を見返し故障した原因を見つけることができる。　AruduinoマイコンのMarlinファイルを活用しサーミスタ等の温度制御やステッピングモーター制御、モニター表示等を行った。 半導体ウエーハ搬送装置の効率化善 ～工程内搬送の向上を目指して～ ※（電気）　黒工　電子機械科卒 東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ株式会社 No.5 　内定企業では半導体製造装置の熱処理成膜装置を生産しており、製造されている装置と装置の工程内の搬送過程に着目した。 　半導体製造過程（成膜群・洗浄群）において各工程内での移動する過程を自動化し、タクトタイムを短縮できれば作業効率が上昇するのではないかと考え本研究のテーマに設定した。 製作した装置は４枚のウェーハに見立てたCDをアームロボットを使って一枚ずつ搬出・搬入を行う。４枚全ての搬送を終えるまでは装置は自動運転でシーケンス制御で動作する。装置の稼働率の向上、効率化を図るために数々の実験と計測を繰り返しタクトタイムの短縮を行った。 No.6 　家電等に使用される半導体を製造する企業に内定している。入社後は、ウエハ製造工程における条件の最適化業務などにあたる。そこで、本研究では最適化プロセスを実際に体験するために、「ウエハのノッチ合わせ」をそのモデルにした。 　ノッチ合わせのためにアライメント装置を製作した。この装置の動作は、ノッチ合わせ機構部分までウエハを自動で搬送し、ノッチを合わせた後にウエハを元に戻すものである。最適化の条件として、移動用ステッピングモータの回転数（パルス数）をとった。しかし、ハード面おける不具合なども影響していることもわかり、他に検討しなければならない要素に苦慮した。

No.9

自動車向け電子部品製造を行う企業に内定している。入社後は、ウエハ工場内の設備保全を行う予定である。内定企業における企業実習（インターンシップ）の際、円筒座標型ロボットによるウエハ搬送システムが使われており、そのロボットを実際に製作することで入社後の業務に活かせると考えた。 　装置は、5cm角程度の箱状の疑似製品をその色で判別し、指定の場所に仕分けるものである。これまでの修了生は、製品判別にバーコードを使用していたが、カラーセンサーを用いて色で判別する機能を設けた。研究遂行にあたり、実際の装置を企業から借用しその機構について調査を行い、簡単にその機構を再現しながらその原理を理解することで、装置製作につなげることができた。

No.10

自動車部品製造の企業に内定し、工場内の生産装置製作や保守業務に携わる予定である。 　研究で製作した本装置は、ICカードで個人を特定し個別のロッカーを操作するものであり、実際の業務で使用されている制御機器や技術を用いることで、必要な知識技術を身につけることを目標とした。具体的には、ラズベリーパイ（小型コンピュータ）やエレシリンダー（電動直動アクチュエータ）、CCLink（装置間通信システム）である。 　特にエレシリンダーは、専用の制御パネルを用いない制御方法を採用したため、設定等に苦慮したが目的の動作をさせることができた。

過去の修了研究作品

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