岩手県立盛岡視覚支援学校
第2回 学校運営協議会議事録
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1 日時
令和7年7月18日(金)9:35~12:00
2 会場
盛岡視覚支援学校 (2階 視聴覚室)
3 参加者
【学校運営協議会委員(10名中8名参加)】
* A委員(自治会関係者)
* B委員(障がい者団体関係者)
* C委員(就労支援関係者)
* D委員(行政関係者)
* E委員(同窓会代表)
* F委員(福祉関係者)
* G委員(保護者)
* J委員(本校職員)
欠席
* H委員(企業関係者)
* I委員(福祉関係者)
【オブザーバー 本校職員(8名)】
副校長(2)学部主事(3)、総務部長(地域連携担当)、相談支援部長、進路指導主事
4 日程及び内容
9:35~10:20 授業参観 ※参観は希望する委員のみ
10:30~12:00 会議
5 会議記録
(1)開会(事務局)
(2)会長挨拶
・5月に学校運営協議会委員を仰せつかってから、何度か学校行事を見学した。児童生徒の取り組みなどをみると真剣にまた楽しく取り組んでいる活動の様子を見られてよかった。先生方が、児童生徒一人一人に寄り添い教育活動を展開していることを実感した。
・今回は熟議ということで、皆さんからいろいろ良い知恵をいただいて、学校が少しでもうまく機能するようにしたい。
・今回皆さんに北山自治会の会報を差し上げた。今回から視覚支援学校からの記事を取り上げている。3回ほどのシリーズで掲載していきたいと思っているのでご協力いただきたい。
(3)学校長挨拶
・先週の金曜日、7月11日に寮祭を開催した。会長や他の委員の方も参加いただいた。地域の方や卒業生、関係者の皆さんに来ていただき、また出店も外部の方に来ていただき、とてもにぎやかに開催できた。
・新聞やテレビニュース等でご存知かもしれませんが、東北地区盲学校弁論大会が本校主幹でアイーナで開催された。本校代表弁士が高等部優秀賞を受賞した。
・6月19日には、東北地区盲学校フロアバレーボール宮城大会に出場し、本校チームは見事三連覇し、全国大会にも出場することになった。このほか、本当に充実した教育活動が展開できた。この後詳しくスライドでお示しする。
・夏のこの暑さが常態化しつつあって熱中症対策が気を緩めることができない状況になっている。数年続いた感染症対策は大きな広がりはないような状態であるが、引き続き児童生徒が安全安心な学校生活を送ることができるようにしたい。
・今回は地域と学校の連携をさらに進めるため、三つのグループに分かれて熟議を行う。是非、忌憚なくご意見いただきたい。
(4)協議
① 報告 5月からの学校運営の状況報告
② 熟議 グループ協議(学部別3グループ)
<視点>
1 教育に地域の力をどう生かすか=地域(人的・物的)資源の活用
2 地域に貢献できること=学校の地域貢献
3 本校のことを知ってもらう手だて=発信の方法
③ 各グループからの報告
【小学部】
・小学部の児童は、北山地区、学校の周りに出掛け、自然を感じたり、観察したり、地域のお店を活用したり、歩く活動を通して歩行の練習をしたりということを継続して積極的に行ってきた。今後も行っていきたい。
・昨年度から北山公民館のひなまつり見学にも行っており今年度も行きたいと思っている。五年生の児童は、地域に出掛け、公園を探しそれを地図にする活動をした。その5年生が調べた公園に1年生が行き遊んでくるなどの活動もしている。このような活動を公園に限らず広げていっていきたい。
・年中行事や昔遊びなどの交流を北山の地域の方々に教えていただいたり、一緒に活動したりという交流を今年度から進めたいと考えている。またグループの中で語り部についての情報提供があった。そういう方に来ていただいて盛岡の昔話を聞かせていただけないか、昔話をしている方がいるかどうか調べて計画して行きたい。
・運動会については、敬老会に案内し競技に参加いただき、そのつながりから昔遊びに協力いただける方を募れないかという話も出た。
・地域貢献について、小学部児童は活動や行動に難しいところがある。具体的な貢献は難しいが、地域と関わっていくことが貢献ととらえ、昔遊びの交流などもそこに含み、地域の方と一緒に活動したり学習したりすることを計画しながら進めたい。
・5年生の児童が調べ学習は、公園だけでなく、いろいろな個人のお店など、広がっていくかもしれない。その調べたお店を今度1年生が買い物に行くなどということも、貢献につながるかと思っている。
・本校のことを知ってもらう手立てについては、案内、チラシについて、もっといろいろなところにチラシなどを置いてもいいのではないかという話がでた。学校として、福祉や行政などに本校について説明し、その役場の方たちが、 困って相談に来た方に本校のことを説明できるような機会を私たち学校の方で提供することがあってもよいのではないか。視覚支援学校について、福祉の方が説明するには、その方が、本校について分かっていないと説明もできないのではないか。本校からチラシを置くだけでなく説明や本校についてのアピールをする活動もいいのではないかという話になった。
・地域の子どもたちに点字とか視覚支援学校について関わることについて説明するような機会を設定してはどうかとの意見もあった。例えば夏休みに。 そういう教室を開くことで地域貢献できるのではないか。子ども達というよりは、教員が説明したり、一緒に教えたりたりするのもいいのではないかという話があった。
【中学部】
・中学部の昨年度の実習、職場体験はツルハドラッグにお願いし実施した。他にも実施できる受け入れ先があるといいと考えている。寺町カフェの方まで広げて開拓できればとの話になったので、受け入れてくれそうな企業などの情報があれば教えていただきたい。
・上田中学校との交流については、毎年本校の生徒が上田中学校に出向いて交流していたが、今年は、本校の部活の様子(去年は上田中の部活の様子を見学した)や、校内の様子、例えば廊下に物を置いていない、掲示、トイレの表示、手すりに鈴などもつけられている、点字の表示がある、廊下などの角にぶつかっても痛くないようにクッションが貼ってあるなど、そのようなところを中学生は気が付いて勉強になるのではないか。また本校のことも知ってもらう機会になるのではないかと、今年はこのような交流の仕方を考えていることを話した。
・E委員から、中学生で思春期なので、体や心がすごく変化する過渡期で、大事な時期である。この体と心の変化の時期に、他の人はどうなのか等情報交換したり、話し合ったりできる人がいるといいのではないかという意見もいただいた。もし、当事者の話を聞く会などを設けられたら良いのではと思った。
・数年前までは冬場に、築山を貸してほしいという話が上田中学校さんからあった。本校の資源を貸すことで地域貢献できるのではないかという話も出た。
・北山地区の作品展があるようなので、出品依頼があればいくつか出せるものもある。小学部からも出ていたが、ひな祭り会を女子生徒に見せていただければありがたい。中学生なのでできれば飾りつけなど何かを持っていく取組もできれば、地域貢献になるのではという意見もいただいた。
・本校は2千個くらいたくさん柿が取れるので、その柿を無料で頒布するなどをして地域の方に学校に来てもらい、そのついでに学校も見学していってくださいという取組も学校を知ってもらう手立てになるのではないか。柿を利用してアピールすることができるのではないかという意見も出た。
・児童生徒が減って現在使われていない畑が本校にあるので、北山だよりのお知らせなどで「畑貸します」という案内を出し、「無料で貸すので観察はさせてください」や、「一緒に作業させてください」という形での交流もできるのではないかという意見も出た。
・他にも学校で行われる芸術鑑賞会などを地域の方にも案内し、来てもらうということもあるのではという意見もいただいた。
【高等部】
・生徒数減少への対応として、小中高の学齢期の方の状況は、支援学校に入学しているかもしくは小中高の学校に通っているので把握できている。生徒数増につなげていくには中高年の層になるのではという話が出た。話題には出ていないが、障がい者手帳の視覚障がいの取得者数は、40代、50代、60代、70代と年齢が上がると急増している。ゼロ歳から20歳までの障がい者手帳の取得者は19人20人くらいで、全部本校に入っているか本校の支援を受けている方々であり、把握できている。そこから上の年代は把握できていないこともあるのではと委員の方からもあった。学校として、目が見えなくなったがもう一度働きたいという人にアプローチするのならその方たちになるのではないかという話があった。
・そのためには学校をいかに知ってもらうかということで、本校ではデジタル媒体を多く出しているが、チラシは有効であるという話をいただいた。ふれあいランドでもチラシを置いておくともっていってもらえているということもある。
・北山自治会では114枚ということで学校からのお知らせをお渡ししている。これは班の数なので、各世帯だと千戸以上ある。班の回覧だとゆっくり見ていられないので、じっくり本校のことを知ってほしい、これだけはご家庭でとどめておいて情報として持っていてほしいとなると、北山地域では千枚以上印刷するという取組が有効なんだろうと話を聞いて感じた。こういう形で情報発信のやり方を工夫することで、目に留まる機会が、デジタルだけではなくてアナログでもかなり増える可能性があると感じた。
・地域の力を学校に取り入れることについて、北山の歴史を知る機会があってもよいのではということが話題になった。昨年度、北山自治会でも北山の歴史に関する講座が開設されたそうだ。地域とも関わりながら生活している生徒も多いので、この歴史を知って、学校との関わりや北山の理解を深めるためには、こういう機会を設定する必要があり、また面白いのではないかというふうに感じた。
・高等部のグループだったので、卒業後の再就職、就職した後にメンタルを理由に離職する人が多いのではないかという話になった。在学中にもっと忍耐力とか、様々な社会人としての対応力など、そういうところを身に付ける機会を検討していきながら、離職を減らす取り組みが必要ではないかという意見もいただいたので、今後検討していきたい。
(5)委員の皆様から
【A委員】
・高等部グループに参加した。小学部や中学部の内容を聞いて北山自治会でも関われることがあるのではと感じた。
・今北山自治会でも子どもさんたちに焦点を絞って、子どもたちが参加する行事を多くして、そうすることによって親御さんも関わってくる。それがひいては北山自治会の活動につながっていくのではと考えている。そのため子供たちの活動を盛り上げていきたい。
・夏休みの8月5日に、小学生に昔の寺子屋のように宿題をしたりゲームをしたりすることを企画している。そこで点字の教科書を借りてきて、視覚支援学校ではこのようなものを使っていることをわかってもらえれば理解につながるのではないか。このように情報発信して情報共有していきたいと考えている。
【B委員】
・学校から寄宿舎に帰る歩道にある桜の木は、長く通学路として使っている方には登下校の目安になっているので、ぜひ切らないでほしい。
【C委員】
・地域貢献について、資料にある令和8年度以降にしたい公開講座や今日この後行われる鏡を使わないメイクアップ講座などでスキルを身に付けていろいろ展開していければ、時間はかかるかもしれないがよいのではと思った。メイクアップ講座については、今回やってみた感想を次回の学校運営協議会でお聞きしたい。
【D委員】
・大変勉強になった。支援学校では広報に力を入れており、私たち視聴覚センターでも視覚や聴覚に障がいのある方に知ってもらったり、ボランティアを目指す方も増やしていけるよう持ち帰って参考にしたい。
【E委員】
・児童生徒は長くなると北山に12年以上お世話になる。子どもたちも地域の方をお父さんお母さんだったり、お爺ちゃんお婆ちゃんだったりという感覚で過ごしていければいいと思う。北山自治会の皆さんにも、うちの子どもや孫みたいな感じで接していただけると子どもたちも嬉しいと思う。
・お爺ちゃんお婆ちゃん自体、接する機会が少なくなってきた。親としても子どもたちは地元と関わる時間は少なく、学校にいる時間の方が長いので、皆さんと関わる機会が増えるといいなと思う。
【F委員】
・学校は毎年度先生や環境が変わり、児童生徒にとって刺激がある、さまざまな行事もあり良いと思う。私は主に理療科を卒業した方と付き合いが多い。今日は中学部のグループに参加し、さまざまな行事があること、今日は生徒が善友保育園に行っているなど、興味深い話をたくさん聞くことができた。
【G委員】
・本校に来ていただくのが効果的ではと思った。上田中学校の生徒さんも来ていただくと自分の学校と違う点に気付くのではないかと思った。畑ももったいないので、貸し出して観察させてもらうのは一石二鳥ではないか。仁王小の児童にも来てもらうのも本校を知ってもらうのによいと思う。
【J委員】
・以前はもっと交流があったものがコロナ禍で途絶えたり、あるいは児童生徒の減少により途絶えたりしていることが多いのではないかと思う。以前やっていたことをそのまま復活させるというより、まずは学校に来てもらうための取組をしていけば、そこからまた繋がれたり広がったり、あるいは継続できたりということが見えてくるのではないかと思う。 柿を取りに来ませんか、農園に来ませんか、来たらついでに上の資料室を見ていきませんかなど、そのような形でから学校に足を踏み入れてもらうことを考えていきたい。 そこから始まったり、つながっていったりすることができればと思う。
(6)諸連絡
(7)閉会(事務局)
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