岩手県立盛岡視覚支援学校 相談支援部通信
プリズム第4号 令和6年12月
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●サテライト幼児教室の活動の様子
今回は、サテライト幼児(ことり)教室の活動の様子をお知らせします。
11月21日(木)に4回目のサテライト幼児教室を行いました。1名の幼児さんが参加し活動を行いました。「箱に入っているものは何かな?」では、しっかりと触りながら箱の中身を当てていました。住田での教室はこれで最後になります。今までありがとうございました。
●視能訓練士の大弓さんより
本校非常勤講師の視能訓練士・大弓幸子さんに、視力と健康との関りやアイフレイルについて教えていただきましたので掲載いたします。
視力が健康に育つためには、赤ちゃんの時から8才くらいまでの間に、ピントがあった像が眼に映ることが必要です。強い遠視などの屈折異常があると、視力が育たないままになってしまいますので、小さい子でも、安全に装用できる小児用フレームで眼鏡をつくってもらいます。耳介欠損などにも対応した、特殊なフレームも工夫され、幅広く眼鏡装用ができるようになってきました。
先日の勉強会で、重度心身障害児施設のお子さんの眼鏡装用後の変化についての報告がありました。ほとんど反応がなかった子が、半年後に、眼を開けている時間が出てきた、物に手を伸ばす動作が出てきたということで、見えていなかったから、いままで反応しなかったのだ。見えるということは、脳の活動にもよい影響がある。という内容でした。
お子さんだけではなく、高齢者においても、早めの白内障手術を積極的に行うことで認知症の進行に効果があるということが確認されています。さらに、病気とはいえない加齢による眼の衰えである「アイフレイル」の予防対策によって、健康寿命を延ばそうという活動も盛んになってきました。
健康寿命を短くする三大原因は、@衰弱A認知症B骨折転倒で、一見、眼とは別の原因のように思われるのですが、見えないことがこれらの原因を引き起こす大きな要因であることがわかってきました。
アイフレイル啓発公式サイトには簡単なセルフチェック項目があります。夕方になると見えにくい、まばたきが増えたなど10項目です。自分はまだ大丈夫、と思われる方も多いとは思いますが、転ばぬ先の杖、40才を過ぎたらまずはアイフレイルチェックをおすすめします。
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