平成28・29度 全校研究主題

   「4障がいに対応する学校としての授業づくり」    -課題別グループ研究をとおして-

1 主題設定の理由

 平成2829年度の学校経営計画において、本校の特徴と課題として、求められる力や取り組みの一つに「教育対象の多様化に応じた4障がいに対応する専門性の向上」があげられている。 これは、本校における課題として、

  本校の教育の場は2校舎3分教室と分かれており、幼稚部から高等部までの幼児児童生徒が在籍している。校舎によって、対象としている障がいが異なり、他校に比べると教育の場は広い。各校舎・学部においては、地域性や幼児児童生徒の実態に応じた実践を行い、その独自性を確立し、深化している。しかし、互いの活動が見えにくい、伝わりにくいということがあり、各校舎・学部での実践が途切れている。そのため、各校舎・学部が連続した学びの場となり、一つの学校として望ましい在り方を探っていく必要がある。

  聴覚・知的・病弱・肢体不自由の4障がいを対象としていることから、各障がいに対しての理解を深め、幼児児童生徒にとっては、幼稚部から高等部までの学年進行において、将来を見通した教育の一貫性が求められる。

 以上の課題を解決するため、それぞれの各校舎・学部で実践していることを互いに意識し合い、共有し、そこから学び合うことが大切である。
 そこで、幼児児童生徒の課題に応じたグループを設定し、校舎や学部を超えた実践をしていくことで、課題について解決の方策を見いだすことが可能であると考える。また、それにより、実践の充実と専門性の向上を図れると考え、この主題を設定した。


2 研究目標

  幼児児童生徒の現在の課題を明確にし、校舎・学部間を超えた多方面からの支援を行うことで、4障がいに対応する学校としての授業づくりの在り方を探る。


3 研究内容

6つの課題について縦割りグループ編成し、研究を進めていく。      

 コミュニケーション
 自立活動
 ICT機器活用
 交流学習
 実技教科(体育)
 合わせた指導(遊びの指導・生活単元学習・作業学習)


4 研究方法

  課題別による6つのグループ研究とし、それぞれのグループによる研究実践。
      課題別グループとは・・・職員へのアンケート調査によって所属する6つの縦割りグループ

 職員への課題別グループ希望調査
(どの課題に取り組みたいか、その具体的な内容を記入)

              

  課題別グループに所属
<各課題別グループ内に小グループを編成して研究を進める


5 研究計画

 <平成28年度>

  4月 4日(月)   第1回全校研究会、課題別グループアンケート配布
     22日(金)  4月職員会議→課題別グループ所属発表 
  5月11日(水)   縦割り研究日
  6月15日(水)  研究日 
  7月14日(木)  研究日 
    29日(金)  縦割り研究日 
  8月25日(木)  研究日 
  9月14日(水)  研究日 
 10月20日(木)   研究日
 11月21日(月)   研究日
 12月26日(月)   第2回全校研究会
  1月30日(月)   縦割り研究日


 <平成29年度>

  4月 4日(火)   第1回全校研究会、課題別グループアンケート配布
     18日(火)  4月職員会議→課題別グループ所属発表 
  5月10日(水)   縦割り研究日
  6月30日(金)  研究日 
  7月20日(金)  研究日 
  8月 8日(火)  縦割り研究日    *県病研一関大会&高教研講演会 
  9月20日(水)  研究日 
 10月31日(火)  研究日 
 12月20日(水)   研究日
  1月18日(木)   縦割り研究日
  2月 7日(水)   第2回全校研究会



6 各課題別グループの実践

 平成28年度の実践   平成29年度の実践 
 コミュニケーション   コミュニケーション
 自立活動   自立活動
 ICT機器活用   ICT機器活用
 交流学習
  交流学習
 実技教科(体育)   実技教科(体育)
 合わせた指導
  合わせた指導

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7 成果と課題

    H28・H29研究の成果と課題 ← ここをクリック


8 まとめ

  縦割りグループでの研究体制により、2校舎3分教室という本校において、他学部の実践を知ることは非常に有益であった。その部分において研究目標に迫ることができた。しかし反面、情報共有の難しさがある。各グループで実に多彩で有効な実践をしており、そこから学ぶことは大きい。その実践を共有し、子ども達にどのように取り入れていくか、改善が必要である。
 
また、教職員それぞれの取り組むべき課題が明確となり、その課題解決に向けて具体的な支援の方策を行い、授業実践ができ良かった。
 4障がいの幼児児童生徒が在籍しているという本校は、多様なニーズの幼児児童生徒に応じた授業・支援を行えるのが、最大の特色である。それを一関清明の「強み」として実践を積み重ねていくことが、大切と考える。この部分については、継続した取り組みが必要である。