ようこそ遠野高校ホームページへ

遠野高等学校長 和山博人

 遠野市は、佐々木喜善の語りによる柳田国男『遠野物語』で知られています。 「とおの」は、アイヌ語の「トオーヌップ」(トオー=湖、ヌップ=丘原)に由来するといわれ、遠野盆地はかつて湖水広がる土地であったということです。

 遠野の人々は多くのものを大切に守り育ててきました。 情趣溢れる町並みと豊かな文化を生み出す精神的土壌。 他者を思いやる情の深さ。 哀しくも美しい民話と伝承の数々。 数多くの遺跡や古い建物。 海に向かう風と山に向かう風に青く波打つ広々とした水田。 光のしぶきを跳ね上げながら朝日夕日の中をのびやかに流れゆく清流の輝き。 堤防に連なる桜並木・・・。

 遠野高校もまた遠野市民に大切にされ誇りとされてきました。

 遠野郷の人々は、人材育成のために古くから学問の重要性を掲げ、 寛永6年(1853年)には、「信成堂」という学問所を創設しました。 武士のみならず町民・農民の師弟がそこで学び、 卒業生は私塾や寺子屋で教育を行うという取り組みは画期的なものでした。 その志を継承する場として、明治34年に旧制中学校として本校は創立され、 やがて高等女学校を統合して「岩手県立遠野高等学校」となって現在に至っております。

 盆地の西南、物見山を背景とする遠野藩主の居城鍋倉城址の麓に 校舎はあります。 本校は110年の歴史の波濤を越えて、これまで2万人を超える人材を世に送り出しました。 卒業生は地域社会のみならず全国において活躍しております。

 本年は、後代において東日本大震災の年として記憶されることでしょう。 遠野市は、市を挙げて被災地の後方支援基地の中核としての役割を 果たしてきました。 この津波と原発の厄災の中で、 未来を委ねる若者の持つ能力の開花と伸張が、 一層社会の切実な要請となっていると考えます。 本校は、今後も人を育てる道場として遠野郷の子供達の優れた能力を開花させるべく、 その使命を果たしてまいりたいと考えております。

© 2011 Iwate Prefectural Tōno Senior High School
All rights reserved