卒業生からの激励(校長より)
まだ震災の傷跡が残る気仙の地にも、花が咲き乱れる美しい五月を迎えました。
東日本大震災から2カ月が過ぎましたが、おかげさまで5月10日には、無事入学式を終えることができました。これまでのみなさんのご支援に対し、あらためて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
今回の入学式では、高田高校の卒業生からの在校生に対する次のようなメッセージを紹介しました:
「この度の津波の被害、心からお見舞い申し上げます。私の父、姉、従兄弟、そして友人が犠牲になりました。悲しいとか、怖いとか、何となく空虚な気持ちが残るのはわかるし、正直なところ私もそうです。
ただ、今だからこそ、君たちが、大人を勇気付ける番です。大人は生涯をかけて築こうとした計画を失いました。そして自分の残された人生で何ができるかというタイムリミットと照らし合わせながら出来る事と出来ない事を取捨選択するしかないのです。ところが君たちは違います。君たちには多くの時間が残されています。だからこそ、大人より君達が持っている選択肢は格段に多いのです。社会は人間が作ります。街も人間が作ります。君達が大人に対して、少しでも今まで育ててくれたことに対する感謝の気持ちがあるなら、君達が描く夢を実現できるよう、また高田の街を再び活性化するよう、精一杯頑張ってみてください。」
彼は現在東京在住で、弁護士をしており、この春東京に上京してくる卒業生に対して援助を申し出てくれました。また、高高生のためにと様々な支援活動をしてくれています。
またその他の卒業生からも支援をいただいています。今春卒業した一人の卒業生は、「ほんの少しで申し訳ありませんが、何かの役に立ててください」と封筒を渡してくれました。その中には千円札が一枚入っていました。千円がこれほどありがたいと思ったことはありませんでした。
高田高校の卒業生には、このような素晴らしい方がたくさんいます。我々は彼らの支援に応えるためにも、今後とも、高田高校再興のため取り組んでいきます。
2011.5.12
岩手県立高田高等学校
校長 工藤 良裕