スーパーグローバルハイスクール

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11月18日(土)、19日(日)
 9:30の出発時間集合でも良かったのですが、寝坊防止のため8時起床&ラウンジ集合としました。ボストンでの最後の食事は、袋入りのBoxed Mealでした。包装が変わっても中身は同じです。PMCで仲良くなった友達が何人も別れの挨拶に来てくれます。アイシャ先生と記念撮影をして車に乗り込み、寮を出発します。バスは構内の知らない道を進みます。最後だから一回りしてくれているのかと思いきや、運転手さんが迷っただけでした。公道に出ると快調に走ります。再開発で地下化した高速道路を走り、列車よりも速く走ります。
 この日は、日米のセキュリティチェックの違いを体験しました。米国ではまず靴を脱ぐように求められます。JALの便だから土足禁止、というわけではありません。金属探知機はゲート式ではなく、筒に入る方式です。回転ドアの外側だけのところに人間が入り、バンザイをすると装置が回転して身体をスキャンします。小学生男子が喜びそうな素敵な外見に期待を裏切らない機能も備えており、小銭のような安全な形状でも金属であればすべて検知します。さらに、一度ひっかかるとポケットの中身を全て出しても許してくれません。全身くまなくボディチェックされます。その際、係員さんはビニール手袋を装着し、手の甲を使います。気遣いなのか、衛生面での心配なのかは確認できませんでした。人の話をよく聞くこと、旅の終盤には集中力が低下すること、大人のほうが話を聴いていないことなど、大切なことを身をもって学ぶ一日になりました。
 復路の飛行機はほぼ真北に飛び、北極海を回る最短コースです。飛行機は予定よりも2時間近く早く成田空港に到着しました。上野駅到着も2時間近く早いのですが、19:46に発車する新幹線は全席指定なので早めることができません。最後のフィールドワークのメインテーマは「日米のマーケットプレイスの比較分析」です。短い時間ですが、上野から御徒町に広がる商店群を調査しました。整理されているボストンとは対照的に雑駁で情報量が多く異なった魅力を醸し出しています。生徒たちは比較を通して自国文化(ひとつの側面に過ぎませんが)を再認識することができたようです。
 短い期間でしたが、毎日が素敵な学び、素敵な同級生、素敵な大人との出会いの連続でした。生徒たちは渡航前の準備も含め多くの時間と労力をかけてきましたが、それ以上に濃密な体験を得ることができた2週間でした。火曜日からは気持ちを切り替えて一高での生活に戻ります。大学受験を見据えた学びが多くなりますが、海外フィールドワークを経験した生徒たちはその先の学びを意識することができるでしょう。遥か先の学びを目指す時、大学受験はクリアすべき通過点にしか過ぎません。旅先で出会った人々のようなタフな大人に、生涯学び続ける大人になってほしい、そう願いつつ筆をおきます。
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