7/18(月)祝日 | |
本日はILCコースの生徒19名が、NHK盛岡放送局、岩手日報社、岩手県共催のNHK公開セミナーに参加しました。午前中は、国立天文台副台長の渡部潤一先生から「宇宙生命は存在するか」と題した講演をいただきました。先生は天文学的なアプローチから、地球外生命体の有無に関して、ユーモアを交えて科学的に論じられました。生徒達は知的好奇心を刺激され、また科学そのものの持つ奥行きと無限の可能性を感じたようです。 午後はリハーサル、ランスルーの後、「宇宙とILC、そして私たちの未来」と題して、パネルディスカッションが行われました。前半は、先にご講演いただいた渡部先生や、素粒子原子核研究所の藤本順平先生、岩手日報社報道部次長の熊谷宏彰氏といった専門家の方々から、ILCに関する短い講義をいただきました。渡部先生には天文学的見地から、藤本先生には物理学的な見地から、ILCについて説明いただきました。熊谷氏は岩手県内の中学校を回ってILCを説明する活動を行っており、社会科学的な見地からILCが岩手県民にどう受け止められているのかについて説明していただきました。後半はそうした専門家の方々を前に、生徒達が課題研究の中間報告をプレゼンテーションしました。 1班は「岩手がILCで世界を変える」と題して、経済面と科学面からILCが岩手にもたらすであろう変化について発表しました。 2班は「ILCを利用した研究都市の開発」と題して、社会科学的な見地から、誘致先の地域住民の方々へのインタビューを通じて得られた知見を発表しました。 3班は「地形と環境から見たILC」と題して、ILCの誘致に関して環境の専門家からの意見が取り入れられていない事への危惧について発表しました。 4班は「ILCの光と闇に迫る」と題して、ILCの膨大な消費電力や、ブラックホール発生の可能性といった、負の側面について発表しました。 これまで限られた時間で、充分な調査も行えない中で臨んだ中間発表でしたが、専門家の方々は熱心に耳を傾け、有益な助言をして下さいました。文系科学の研究手法としてのフィールドワークは、理系の実験と同じであること、実験をしている最中に出会う不規則な現象が、新しい考えのきっかけになることなどをお話しいただき、人文、社会、自然科学いずれにも共通する科学のおもしろみを教えていただきました。特にも藤本先生は終了後に生徒達の席へいらして、直接激励の言葉をくださいました。今後、生徒達の課題研究がより深まりを見せてくれることを期待します。 今回の模様は、7月29日(金)19:30よりNHK総合で放送される「シリーズいわて『ILCが熱い』(仮題)」で公開されます。生徒達の頑張る姿をぜひご覧ください。 | |