教科横断型授業 「芸術を楽しむ会」を実施しました。

11月22日(月)に、2年生を対象とした「芸術を楽しむ会」を実施しました。これは、1つのテーマ「芸術」について、美術、書道、音楽、数学、化学、生物、地学、情報、日本史の教員による、教科横断型の授業です。本校の教育目標である、「時代の先駆者として、社会に広く貢献する人間を育成する」のもと、将来リーダーとして持つべき芸術的教養を身に付け、豊かな人生を送ることのできる人に成長することを目的に実施しました。



<美術>

 盛岡一高にゆかりのある作家(舟越保武、吉田清志、松本竣介)について。
自分の言葉で作品を語り、自分なりの見方感じ方をできるようになりましょう。

<書道>

 校舎内にある佐藤平泉、浅沼一道、山屋他人の書や、石川啄木、宮沢賢治の石碑、校舎4階にある「白堊の窓」の卒業生の書について。

<音楽>

 宮沢賢治が作詞・作曲した曲である「星めぐりの歌」や、セロ弾きのゴーシュに登場するジャズについて。

<数学>

 黄金比の計算方法、ひまわりの種はフィボナッチ数列になっている。盛岡一高の先輩が、高校生のときに見つけた白川の定理、高田の定理について。

<地学>

 翡翠(ヒスイとかわせみ)、三内丸山遺跡で発掘された翡翠について。クジャク石、カンラン石、岩手で取れた蛇紋岩の紹介。宮沢賢治と岩石のつながりについて。

<生物>

 記録として生物を描写することが生態学につながり、これが芸術(美術)と捉えることができる。論文に掲載するときも写真だけではなく、スケッチをすることで詳細まで描くことができる。

<化学>

 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」や「インドラの網」に登場する炎色反応、過冷却といった化学反応について。

<情報>

 AIによる画像合成技術を使って新たな作品を作る。3Dプリンタを用いて、過去の芸術作品を参考に何層にも重ねて絵画を描き上げていく。日本の芸術作品の流派をAIが検証する。

<日本史>

 京都・奈良と平泉の文化のつながり。毛越寺の浄土庭園と鹿苑寺金閣、無量光院と平等院鳳凰堂には多くの共通点がある。京都・奈良と平泉は仏像にも共通点がある。未だに誰の作か不明な仏像も存在している。

<生徒の感想>

・学問と芸術というものの繋がりをよく感じ取ることのできた2時間だった。自分達がより良い芸術・学問に接することのできる立場にいることを理解して、更に感性を向上させたい。
・一高出身の芸術家について知ったり芸術の価値を感じたりする良い機会だと思った。
・全体を通して宮沢賢治が登場する回数が多く、それだけ多くの分野に関わっていたということに驚きました。
・普段学習をしていることが身近な芸術に表れていることを実感できた。教養を深くすればするほど、物事を見る視点が増えて、豊かな感性を持てると思った。
・大学受験に関係のないことでも「学習」には意味があって、面白いものだと再認識した。教養を養うということは人生にとってプラスになるし、いろいろなところにつながると思うから、こういう学びこそ大切にしていきたいと思った。