ごあいさつ

     

「校長挨拶」 
 本校は、1925年「前沢町立前沢女子職業専修学校」として旧前沢小学校跡地で産声を上げました。以来、幾多の変遷を経て、今年で93年目を迎える歴史ある学校です(ちなみに、県内67校ある公立高等学校中、明治時代の創設は16校、大正時代の創設は15校、他は昭和~平成の創設ですが、大正14年創設の本校は、その中で29番目に長い歴史を持つ高校です)。校歌に歌われているとおり、学び舎の窓に仰ぐのは、寝観音と称される束稲山。かの西行法師が、「きゝもせず 束稲やまの さくら花 よし野のほかに かゝるべしとは」と詠んだ、姿優しい山です。遠く西方に目をやれば、焼石連邦や須川岳(栗駒山)など、奥羽山系の山並みを厳かに眺めることができます。束稲山の麓には、北上川が悠久の時を刻んで流れています。そんな地形が天候に影響するためでしょうか、ここ前沢の地は、美しい虹が頻繁に見られる土地のようです。今年の入学式の日も、町を大きく跨ぐ美しい虹を、眼下に眺めることができました。このことは、本校にとりまして、大変象徴的なことだと思っております。
 旧国道から本校に至る坂道は、箱根駅伝の山越えもかくやと思わせる急勾配ですが、生徒諸君が夢の実現や目標を達成するために頑張っていこうとする強い気持ちを育み、いつしか「青春坂」と呼ばれるようになりました。社会人として、誰もが直面する様々な困難を克服したとき、「青春坂はいつも優しく微笑んでいたのだ」と知るはずです。
 「青春坂」で鍛え抜かれたバドミントン部は、全国屈指の強豪として知られ、今年度も活躍を期待されています。さらに40年以上にわたって取り組んできた地域ボランティアや福祉活動に加え、東日本大震災以降続けております「前高『絆の輪』復興支援ボランティア」など、素晴らしい活動を継続しております。これまでの実績が認められ「ボランティアスピリット賞コミュニティー賞」や「児童生徒実践賞」など、数多くの表彰を受けてきました。
 7年後の100周年、そしてその後に続く「前高新世紀」に向かって、本校は「小さくてもキラリと光る、存在感のある学校」、「生徒も職員も生き生きと元気に活動する学校」、そして「共に支え合い、励まし合う校風」を基盤とし、さまざまな挑戦を続けています。また、生徒一人ひとりに寄り添い、多様な進路希望にもしっかり対応できる体制を整えています。「生徒と地域、生徒と実社会、生徒と未来を結ぶ美しい虹の架け橋」、本校はこれからもそんな高校であり続けたいと考えています。
     
                                                  校長  及川 浩純