令和5年度 第2回学校運営協議会 記録
岩手県立盛岡視覚支援学校
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1.日時
2.会場
3.次第
4.参加者
5.協議内容
Aグループ「在校生(保護者、教職員含)にとっての魅力化」
Bグループ「卒業生(卒業予定生徒含)にとっての魅力化」
Cグループ「学校外(相談依頼者等)の方々にとっての魅力化」

1.日時 令和5年8月22日(火) 10:00~11:50

2.会場 岩手県立盛岡視覚支援学校 視聴覚室

3.次第
※ 開会の前に寄宿舎の見学を実施
(1) 開会
(2) 会長挨拶
(3) 学校長挨拶
(4) 協議
① 学校運営の状況報告
② 熟議「地域と協働した魅力あふれる学校づくり」(3つの小グループに分かれての熟議)
(5) 連絡
(6) 閉会

4.参加者(欠席2名)
  A委員(自治会関係者)
  B委員(企業関係者)
  C委員(福祉関係者)
  D委員(福祉関係者)
  F委員(同窓生保護者代表)
  H委員(就労支援関係者)
  I委員(福祉関係者)
  J委員(本校職員)
  ※オブザーバー(本校職員 9名)

5.協議内容
(1) 学校運営の状況報告
  質疑無し
(2) 熟議「地域と協働した魅力あふれる学校づくり」
  主な意見等以下のとおり

グループ「在校生(保護者、教職員含)にとっての魅力化」
A委員・F委員・J委員・オブザーバー3名
・ さんさ踊りの練習に体育館を借用。さんさには自治会から50人ほど参加したが、もっと参加者を増やしたいという反省あり、視覚支援の生徒さん方も参加できたらいいと感じた。
・ コロナ前の運動会の際は、北山の伝統さんさの指導を、伝統さんさ会長に依頼し、打合せまで行ったが、その後コロナ拡大により見送りとなった経緯がある。
・ 北山の伝統さんさは、難しいかもしれないが、できる踊りから取り組めばよい。近隣では、仁王小の辺りは三石さんさ、上田小は上田子供会さんさというのがある。
・ 本校からの情報について、過去の運動会で、ポスターを自治会の掲示板に掲示させていただいていた画像があった。点字ブロック推進キャンペーンの際はチラシを公民館長さんがわざわざ取りにきてくださって北山一丁目全戸に配布していただいた。
・ 北山一丁目は、世帯数1100で、12の班があり、掲示板は8か所ある。回覧板や各戸配布物は毎月15日、29日に回覧・配布になるので、数日前に連絡をもらえれば、回覧や各戸配布が可能。ポスターなどは8か所分用意してもらえば掲示できる。
(地域・北山自治会へ)
・ 古い公民館は、今より少し離れていたが、理療科生徒が住民のマッサージを行ってくれたり、公民館文化祭で住民の尺八と学校の琴が共演したり、学校文化祭に地域住民の作品を展示したりといった交流があった。
・ 公民館建て替えの時期から交流が減り、コロナの流行でさらに難しくなった。
・ 公民館が学校近くに移転新築され、コロナの制限が緩和されてきている今が連携、協働のチャンスである。
・ 寮祭を見学した際、生徒さんの芸達者ぶりに感心した。(生徒が得意とする)落語とか、楽器を弾ける生徒とか公民館の文化祭に出演依頼はできないかと考えている。
(学校へ)
・ 学校でも、コロナ制限が緩和されて、授業参観や音楽発表など、保護者が来校できるようになってきた。今後の行事では、地域の方々にも案内して、学校に来てもらっていいのではないか。
(繰り返し確認されたこと)
・ ハードルを低く、「できることから」「ちいさなことから」、全員じゃなくても「できる人から」
(その他)
・ ヘレンケラー通りを地域と共に盛り上げる。駐車には学校駐車場を開放できる
・ その他学校周辺の各通りの名称があると、歩行時のイメージがもちやすい
・ 北山地域の昔の様子などを共に学んであるく「歴史探訪」…住民の中に観光ガイドができる人もいる

グループ「卒業生(卒業予定生徒含)にとっての魅力化」
B委員、D委員、H委員、オブザーバー3名
・ 「視覚に障がいがある人が働く」ということについてどのように考えるかお聞きしたい。
・ 危険なことは難しいのではないかと考えるが、逆にできることを学校がどんどん発信していって欲しい。
・ 学校の中には弱視の生徒の方が多いが、そのことを知ってもらえていないのではないかと感じる。
・ 卒業生の中で、一般企業で働いているような方の体験をもっと教えて欲しい。
・ 仕事として何ができるかといういうことについて伝えることが大切。
・ そもそも「弱視」とはどういうことなのか、どういう状況なのかも知らないし、世の中にはそういう人が多いのではないか。
・ 仕事をしているとコミュニケーションが大事ではないかと感じる。
・ 学校でも外での活動や学校以外の人とのコミュニケーションを大事にしたいと考えている。
・ それではどんなことができてどんな仕事をしているかというような資料を作って、それを企業の方などにみてもらうというのはどうでしょうか。
・ 企業側からすればそのようなものがあればとても助かると思う。
・ 卒業生には大学に行っている人、公務員になっている人もいる。
・ また、知的障がいを併せ持つ人が、「前例がないから」と断られることもあるようだ。そのような場合どこに言えばよいのかと心配になる。
・ 公務員になっても働き始めてからもいろいろな課題が出てくる。PCの専門性は高いが職場の中で様々な課題も出てくる。
・ 中には引きこもっている方もいるようだ。
・ 学校のことや生徒のことをわかってもらうために公共の場で展示したりすることもいいのではないか。
・ 盛岡駅の滝の広場で按摩、マッサージの実演をしてはどうかという話をしていた。
・ 施設に来ている視覚支援学校の卒業生の方は知的障がいを併せ持っている。そのような場合も外に出ていかないとわかってもらうことが難しい。私たちも地域のイベントなどに参加してわかってもらえるようになってきている。
・ 福祉的なイベントでもいいのではないか。
・ 「来てください」ではなくて、「打って出る視覚支援学校」ということが、全国の会議でも言われている。視覚支援学校のことを知らないまま過ごしている人に対して伝えることが大切ということである。他県では学校でラジオ番組を持っている。SNS(インスタグラム)で発信している学校もある。
・ 卒後に職場・施設で自分で発信することは難しいのではないか。実際に関わり方などについて学校の先生に聞かないとわからないこともあった。学校と全く違う環境で受け入れるときには学校の協力が必要だった。
・ 本校にも卒業生からいろいろな相談が来る。相談ができる場所があるのはとても良いことだと思う。本校に長くいる職員もいるからだと思うが、長く頼れる場所が他にもあればとも考える。
・ アフター(卒業後の支援)もしているが、それと並行して一人で生きていく力も身に付けさせたいと考えている。
・ (委員の務める)会社に知的障がいの方と精神障がいの方が働いている。本人の気持ちをどうすればくんであげられるかと考える。
・ 就労移行支援では第三者がその関わりの中で解決できることがある。気軽に話ができるとよい。借金や他のことも問題としてある。
・ 家族の問題も抱えていることがある。
・ 家族と本人の思いが違っていたりなど様々なケースがある。正解がなく、その人のために何がいいか考えていくが、親の理解が必要。
・ 保護者の意向は大切である。本当は本人が選んでそれをしっかり伝えられるようになることが大切である。
・ 一般就労の希望者はいるのか。
・ 今年は1名が資格を生かしての就労を希望している。
・ ヘルスキーパーという職種があるが、大きな会社で従業員の健康のための職種で、東北ではほとんどいない。このような職業があるということは生徒のモチベーションも上がるのではないかと思う。
・ 障がい者を2.3%雇用することについて県内で6割達成してるが、盛岡は5割ぐらいである。漠然と障がい者枠で就労するのではなく、働きたいという希望のもと実習をして就労につなげている。
・ まずは実習して理解をえるということですね。
・ 複数求人のところに障がい者の雇用率をみて実習をお願いすることがある。会社側から過去の経験が原因でことわられることもあるが、実習からお願いするようにしている。
・ 一般就労を希望する生徒はいるのか。
・ 三療(あんま、はり、きゅう)以外の道があるということが受け入れられないのではないか。いろいろな情報を提供して選択の幅を広げられたらと思う。
・ 学校でも他の仕事について考えたりできないかもしれない。
・ 長い将来を考えると資格をとることが安心と考えるかもしれない。視力が落ちる可能性がある生徒もいる。
・ 資格を取って高齢者施設で働いている人はやめずに働いている人が多い。
・ 入学後別の進路を希望した方がいた場合、その方についてどのように支援していくかは難しいのではないか。
・ 転職したケースはあるのか。
・ あまりない。
・ 資格をとれない生徒の支援が難しい。
・ 専攻科に入学する生徒の年齢層が高くなってきている。

グループ「学校外(相談依頼者等)の方々にとっての魅力化」
C委員、I委員、オブザーバー3名
・ 地域の眼科医の方が、困っている患者さんを学校に紹介して良いのか迷っているという話をしていた。個人病院の方たちは、支援学校に紹介して良いか迷っている様子である。前回どなたでもどうぞということだったので、紹介していこうと思っている。
・ 難病の方は網膜色素変性症の方のみが対象なので、なかなか生活習慣病の方に広げられない。
・ 子供の学校や親から子へも内緒にしていることもある。視覚についての障がいは、周りに知られたくないということもある。時間が必要。
・ いろいろな年齢の方からの相談がある。
・ 移動、情報をどうやって得るかが援助として必要なこととなっている。
・ ヘルパーさんの担い手が足りない。定期通院、買い物、散歩の援助のリクエストが多い。
・ 学校にいる間に経験と、いろいろな人とふれあってほしい。
・ 大人の方の相談は、当事者、家族、病院の医療相談室などからある。しかし、本校には歩行訓練士がいないので、歩行については難しい。
・ 視聴覚情報センターから相談が来ることもあるので、県、センターなどでお話を受けて、教えてくれるとよい。
・ 県や福祉では、スマホの使い方など初めのところは教えてくれるが、実戦で使うところは教えてくれない。
・ また、通勤や通学、訓練を受けるためにはガイドはつけられない。福祉の二重サービスになるといわれる。困っているのはそこなのに。
・ マイナンバーカードの紐づけなども、電話の連絡先はなく、ホームページなどになっているので、(スマホ、パソコンを使えないと)情報を得られない。福祉サービスの充実もだが、路線バスもレク、運動、会議などで使いたい土日に減便になり、移動も難しくなっている。
・ 相談するのにどこに行けばよいのか、学校で行う部分とつなぐ部分のポジション、持ち場が整理できていないのでは。
・ 「勉強」でなく、日常生活を勉強をしたい方が多い。小さい子供の場合は、点字使用の場合には支援学校を選択するが、そうでないと地域の学校を選ぶことが多くなっている。
・ 年齢が小さくても、視覚支援について相談、情報を集めることができる場所があったほうがよい。特に、思春期より前に知っておくことが必要。
・ 岩手県ロービジョンケアネットワークをつくり、パンフレットを配布し、眼科医会では、森先生に宣伝してもらっているが、なかなかその後の活動につながっていない。
・ 視覚障がいは(関係機関と)つながりにくい面があるのではないか。情報共有や情報を得るところからうまくつながれないのでは。
・ ネットワークのつくり方としては、眼科医さんと一緒の勉強会が必要では。お互いがどんなことをしているのか関係機関を知らないのでは。できれば眼科医会で勉強会をやってくれるとよいが。
・ ガイドヘルパーの募集の告知もSNSを使った方法が大事ではないか。
・ 研修会に参加したときにはなるほどいろいろなことが必要、情報共有が必要と思うが、多忙でなかなか動けていない。ワンノートを活用して相談は共有できるようにしている。ホームページに相談について載せているが、(先生を探しているといって)関東からの問い合わせもあり、ホームページの重要性を感じる。
・ 仕事に関してうまくいっていない方は「明日からお休みください」と言われたとか、うまくいっている方もいるが、今は整形でもマッサージ師は採らなくなっている。訪問マッサージも全盲の方はむずかしい。以前は、資格を取ること、免許を取ることが就職への道として「手に職を」と資格を取ることを進めていたが、それが就職につながらなくなっている。事務で働くにもパソコンの勉強が必要。在宅就労、リモートワークができる時代になってきているが、身体障がいの方は大丈夫だが、視覚障がいの方については環境を整えるのにお金がかかるので難しい。
・ 困っていることを共有できれば。宣伝、SNS,HPでのPRなどが今の時代は有効ではないか。
・ フロアバレーボール全国大会出場をメディアで取り上げてもらうことはどうか。映像や動画での公開はどうか。
・ IBC、盛岡タイムス、などあるが、記者クラブに情報提供をすることも考えられる。
・ 困っている人にどこに相談したらよいか情報が提供されていない現状がある。眼科医会でも情報提供してもらっているが、なかなか学校のことについて広まっていない。
・ 視覚障がいのある方が情報を得ること、移動することに困っている。パソコンやスマホ、歩行の援助などを必要としている。
・ 学校にいる間にいろいろな人とふれあってほしい。
・ SNS、メディアを活用していってはどうか。

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