岩手県立盛岡視覚支援学校
相談支援部通信 プリズム 第4号
令和5年12月
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〜ことり教室の活動の様子〜
今回は、ことり教室の活動の様子をお知らせします。
10月26日(木)に2回目のサテライト幼児教室を行いました。2名の幼児さんが参加しハロウィンにかかわる活動を行いました。「さわって遊ぼう〜ハロウィンカードの指令〜」では困っている先生のために、3つのミッションに挑戦し、見事クリア!そのお礼に、お菓子をもらい、ハロウィンの飾りつけをしてみんなでお菓子を食べました。大盛り上がりでした♪
写真1:男児が紙に書かれた指令を見ている写真
カードの指令はカプセルをさがすんだね!
写真2:男児が箱の中からカプセルを見つけた写真
カプセル見つけたよ!
写真3:男児がボードに貼ったひらがなを見ている写真
僕の名前の文字だ〜
写真4:男児が先生と一緒にひもを引っ張っている写真
紐をひっぱる指令に挑戦中だよ
写真5:男児がお菓子をもらって笑顔の写真
ミッションクリア!!お菓子をもらいました♪
写真6:会食の準備のためセロテープをとってハロウィンの飾りつけをしようとしている写真
パーティの飾りつけ中
写真7:小さいかぼちゃを手に取って観察している写真
小さいかぼちゃだね

視能訓練士の大弓さんのお話
非常勤講師として本校にお勤めの視能訓練士大弓幸子さんに、日頃、本校幼児児童生徒、職員とかかわっていただく中で感じたことのお話をお伺いしました。
最近の視覚補助具について
視覚補助具といえば、ルーペ、単眼鏡、遮光レンズ、そして拡大読書器が真っ先に思い浮かびます。これらの補助具を患者様の視機能を考慮しつつ、用途や希望に応じて、いかに快適に合わせるかが、私たち視能訓練士の腕のみせどころといったところがあります。いざ購入となると、役所への手続き案内、視覚補助具の更新時期、金額の上限など、覚えなければならないことがたくさんありますが、それを学ぶのがロービジョンケアなのだといった周囲の空気もありました。
令和に入る前には、学校でタブレット端末を使うことが今のように広まっていませんでしたので、視覚補助具としての活用法などがロービジョン研修会などのテーマとして盛んに取り上げられました。日本ではゲームとして利用するのが主流なので、学校での使用は難しいといった声が聞かれたのは、それほど昔の話ではありません。
スタンドアームにタブレットを取り付けて、黒板を写して拡大したり、教科書にかざしてポータブルの拡大読書器のように使ったり、アプリケーションを入れて物の色や形、お金を認識させて音声ガイドとして活用するなど、便利な機能が日々改良されていて驚くばかりです。コロナを機に、学校の通信環境は飛躍的に整備されて、授業でも生徒さんが慣れた様子でタブレットを操作している様子を見ると、以前には戻れないなと思います。
よく耳にするのは「特別な福祉機器ではない普通のもの」なので、そばにいる人に気軽にやり方を聞くことができて気持ちが楽だということです。身近になったデジタル機器を介して誰もが、気軽でサポートできるビジョンケアが広がってきているように感じます。

お話をいただき、さらに大弓さんにおすすめのアプリケーションの一例を聞いてみました。
Seeing AI
⇒文字、色、人の顔、ライトの明暗、製品などAIが識別して音声で読み上げ説明
明るく大きく(見る、読む)
⇒拡大読書器と同じような機能をもち、小さな文字を明るく、大きく、くっきりさせたりする 

他にも「ロービジョン、アプリ、便利、スマホ」などで検索すると、いろいろな情報が出てきます。まずは、何かひとつ使ってみようかな、自分に合いそうだな、というあたりから使ってみて、「特別な福祉機器ではない普通の物」として使えるといいですね。

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