岩手県立盛岡視覚支援学校 学校通信
視覚支援学校だより 第1号
令和5年4月28日(金)発行
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 今年の春は一気にやってきました。時機を逃してはなるまいと、スマホのカメラで春を切り取りました。入学式までこの桜がもちますようにと願いながら。そして4月11日。5名の入学生を迎え、満開の桜の下で入学式が行われました。新入生・転入生を含め、今年度は23名の幼児児童生徒でスタートです。
 申し遅れましたが、今年度、校長を務めることとなりました近藤健一と申します。私は、本採用前の1年間本校で講師として勤務しました。昭和の最後の年のことですから35年前のことです。教員生活をスタートした印象深い、思い出多い本校でまた勤務できることをたいへん嬉しく思います。よろしくお願いいたします。
 さて、この3年余り、経験したことのない感染症への対応に、工夫しながら、いろいろなことを制限しながら、それでもできるだけ教育の機会を保障すべく取り組んできました。そして、ようやく以前と同じような活動ができる段階が近づいてきています。この3年で学んだことも活かしつつ、そして油断せずに、安心・安全な学校生活を送れるよう努めていきます。
 校地内にはたくさんの花が次々に咲いています。学び舎には23名がいて、一人一人が違うつぼみをもっています。今年の桜のように一気に咲くもよし。ゆっくりじっくり時間をかけて咲くもよし。一人一人が自分なりの花を咲かせられるよう、私たち教職員は、土になり、水になり、太陽になり、時機を逃さず支援していきます。
 保護者の皆様、地域の皆様のご理解ご協力をよろしくお願いいたします。

●入学式(写真):制服姿がまぶしい新中学部1年生!全校で5名の新入生を迎えてスタートしました。
●中学部・高等部対面式(写真):新入生からの自己紹介では、好きなこと、得意なことを発表しました。

盛岡タイムスさんに掲載されました(2023年4月5日号)
以下、記事の引用です。(使用許諾を得ています)
点字パネルを新設 ヘレン・ケラーの植樹跡地 
「やれぬことはない」 いまも生きる激励の言葉
 盛岡市北山の県立盛岡視覚支援学校は、ヘレン・ケラー(1880ー1968)が同校内で植樹した跡地に、新たに点字ボードを設置した。米国の作家で講演家のケラー女史は1937(昭和12)年、同校を訪問。生徒たちに向けた講演で「私達は決心さえつけば、やれぬことはない。互いに協力して手を握りあって幸福になりなさい」と激励したという言葉が、ボードに刻まれている。
 交流の記念に植えられたのは「ドイツトウヒ」。初代の木は1987年の台風により倒木したため、現在はその意志を受け継いだ二代目が大きく育っている。
 2015年にヘレン・ケラーとのゆかりを説明する解説パネルを設置したが、運動場の金網内であったため、通行人に伝わりにくい面があった。近年は木の成長に伴い、フェンスの下部が根に食い込む問題も生じた。
 今回の再整備は、同校が21年に迎えた創立110周年記念事業の一環として実施。一画の金網を撤去し、点字のボードを新設。歩道からすぐに視認できるようにした。3月に卒業を迎えた高等部の生徒からは、木の脇に手づくりのベンチを設置するアイデアが出された。中学部の生徒は花のプランター設置を協力して行った。
 新装した植樹跡地を前に、3月31日付で退職の日を迎えた高橋縁校長も目を細めた。
 「ヘレン・ケラーが実際に本校に訪れ、木を植えた歴史がある。近隣の方にも知っていただければ。本校は障害を持っている人のための学校。困っている人がいたら、お声掛けいただきたい。地域の方々のご理解につながってほしい」と晴れやかな表情で語った。
 同校の田淵健副校長は、ドイツトウヒに面する歩道を「地域の方々の憩いの場となり、ヘレン・ケラー通り≠ニして親しまれてほしい」と望んでいた。

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