校訓『清く　明るく　たくましく』

校内研究

　平成30・31年度　全校研究主題　
「４障がいに対応する学校としての授業づくり～学部課題への取り組みを通して～」

1. 主題設定の理由
   　研究主題は、次の４つの視点によって設定した。
   

   幼児児童生徒の実態から

   　本校の大きな特徴の１つに４障がいの幼児児童生徒が在籍していることがある。その実態の幅は大きく、多様化している。それに対応する専門性が求められている。

   学校運営のテーマから

   「学び」「つながり」「ひろがり」がテーマである。具体的には、確かな学力を身につけること、学習内容に系統性を持たせること、自ら発見できる支援、コミュニケーションスキルの向上、学んだことが地域・生活に広がるような支援が挙げられている。

   前年度研究から

   前年度研究は、縦割りの研究組織であった。その組織においては、２校舎３分教室という本校において他校舎・学部の実践内容を知るということは、非常に有益であった。しかし、縦割りグループの細分化により、それが学部に反映されていたかというと必ずしも、そうではない部分もあった。そのため、縦割り研究によって広がった知見を学部に反映させていく、繋げていくことも大切である。

   今日的な教育課題から

   新学習指導要領への移行。県が推進している「確かな学び、豊かな学びプロジェクト」による豊かな人間の育成が求められている。共に主体的・対話的で深い学びということに軌を一にするものである。

2. 研究目標
   　各学部が抱えている課題に対し、授業実践を通してその改善を図り、４障がいに対応した学校として授業づくりを行う。
   
   
3. 研究計画
   平成30年度
   　５月：第１回全校研究会（研究テーマ、方向性の提示）
   　６月～12月：各学部の計画による実践、授業研究等
   　１月：第２回全校研究会（今年度の各学部での実施内容の報告）
   　２月：各学部のまとめと次年度に向けた検討
   
   平成31年度
   　４月：第１回全校研究会（１年次のまとめと２年次の方向性）
   　５月～12月：各学部の計画による実践、授業研究
   　１月：各学部のまとめ、来年度の研究について
   　２月：第２回全校研究会
   
   ※この他、各学部のニーズに応じて学部研修会を企画、実施する。
   
   
4. 各学部・分教室研究テーマ及び研究実践
   
   • 本校舎／幼小学部（病肢・聴覚）
     ＜幼稚部（聴覚）＞
     　幼児が自ら表現するための環境づくり～遊びを通して支援のあり方を探る～
     ＜小学部（病肢・聴覚）＞
     　主体的な学びを引き出す外国語活動について　～伝え合いを大切にした取り組み～
   • 本校舎／中学部（病肢・知的）
     　個々の成長を促すアプローチ　～心理的安定とコミュニケーション面の伸長を目指して～
   • 本校舎／高等部（病肢・知的）
     　進路実現に向けた支援のあり方について　～作業学習、自立活動の授業づくりを通して～
   • 山目校舎／小学部・中学部（病肢・知的）
     　児童のニーズに応じた体づくりの取り組み
   • あすなろ分教室（病肢）
     　重度重複障がい児童生徒の発達に応じた授業づくり
     　～認知・コミュニケーションの発達に着目して～
   • 千厩分教室／小学部・中学部（知的）
     　ＩＣＴ機器を活用した授業づくり

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5. 研究のまとめ
   （１）成　果
   　　◯テーマについて
   　　　学部・分教室により障がいや課題が多岐にわたるため、各学部に合わせたテーマを設定したことで
   　　学部研究としては取り組みやすく、学部課題について迫ることができた。そして、目の前の児童生徒
   　　に向き合うことができた。
   　　◯研究目標について
   　　 課題に合わせたグループをつくったことで、積極的な発言や意見交換ができ、日々の授業の改善
   　　　につながった。
   　　 児童生徒個々の事例検討により、実態や課題に即した最適な支援方法の共通理解できた学部も
   　　　あった。
   　　 学部研修会の実施により、外部講師からの助言を指導に反映することができた。
   
   （２）課　題
   　　○「４障がいへの対応」について、学校全体としての成果が見えにくかった。もう少し焦点化した
   　　　研究主題を設定した方が良かった。
   　　　⇒学校全体で目指す方向を明確化できる研究主題を来年度は設定したい。
   　　○学部によって、研究授業として授業を見合うことができなかった。
   　　　⇒どの学部でも授業を見合う機会をつくるようにしたい。
   　　○他学部の学部研修会等、研修の機会を生かしきれなかった。
   　　　⇒効率よく、さらに実のある研究、研修となるよう工夫をしたい。